世間がゴールデンウィークの終了で沈んでいるというのに、
takam16はこの上なく、気分が上々であります。

明日の夕方のニュースでは、眠い目をこすりながら出勤する
サラリーマン、OL達の毎度恒例の街頭直撃インタビューが
どのTV局でも流れるのは、どんな凡人だって検討はつきます。

しかしながら、takam16はこの仲間入りはゴメンであります。
というのも、実は自分にとってのゴールデンウィークは道半ば。

4月29日の記事に
「お休みのお知らせ」
などと、調子のいいタイトルを付けはしたものの、
その1週間前に休みのキャンセルを余儀なくされる有様。
記事の更新を予約していたため、事実無根のタイトルとなってしまい、
「あいすいません。」

休みをキャンセルされたはらいせに心身ともに暴れまくった結果、

5月3日から5月10日までのお休みを見事ゲット。
世間が休みでないときに、自分が休みであることももちろんですが、
それ以上に、訴えてみるものだなぁというわけで、なんだか勝利を
手にした心地となりまして、それが冒頭の
「気分は上々」
となるわけです。

ただし、長期休暇は子供時代の「いやいや病」にもつながるのが
やや心配。調べモノもあるので、ちょっくら国会図書館にでも行こうかと
スケジュールを立てております。はい。

話はコロッっと変わるのですが、近頃は

「象の話題」

に事欠かないニュース番組であります。
昨日(5月7日)は、インドで井戸にはまった小象のお話を耳にしました。
無事救助されたという話はほっと一安心でありましたが、
数週間前には、
韓国で、サーカスの象の脱走劇があったのは記憶に新しいところ。
焼肉店のガラス窓を軽く割って、3頭の象のドタバタ劇。店の中で
えさを食べていたというのは少々吹き出しましたが、その後の
焼肉店の経営が気になるところであります。

VTRでの確認ですが、東南アジアでは骨折した象を救うというお話が
ありました。脚を折って動けなくなった象を必死で人間が看病するのです
が、体の向きを一定時間おきに変えてやらないと血の流れの問題がある
とかで、その作業がなんとまあ大仕事。巨体をクレーンまがいの機械を使って、
あるいは人の手を使っての精一杯の取り組みの甲斐もあり、
どうやら、無事にケガも癒えたそうです。

象の骨折の話なら、地元関西にもございます。
ところがこちらは悲しいお話。
神戸の王子動物園に生まれて5ヶ月目の小象「モモ」が遊んでいる途中
に遊戯である
「丸い玉」(二次情報)のようなものに脚を乗せて滑ってしまい、そのまま転倒。
右前脚複雑骨折で上記と同じような看病がされていたのですが、
最近HPを確認すると、
「突然容態が急変し死亡」
とのこと。4月のはじめまでは「順調」と更新されていたため、非常に残念
なことでありました。

このような涙を誘うようなお話、そして動物園、さらには象、というと思い出すのは

「かわいそうなぞう」

子供の頃に読んだ、戦争中で食べ物が不足する状況下における動物園の象のお話は、
今になっても涙とハンカチなしには語れない。飼育係の気持ち、象の胸中、
2者を引き裂いたきっかけとなった戦争。それらは大人から子供まで読んだ感想が
同じになるものであってほしい子供向けの作品です。

久々の復帰記事は、後半になるとちょっとトーンが下がってしまうものでしたが、
「悲しいお話」は、避けたがる傾向にあるのが一般的である一方、得るものは非常に
大きく、長く後世に語り継がれる作品にはそのような種類のモノはけっこう多い。
そして、この「かわいそうなぞう」も、さらに後世に残る作品であることを
期待します。

著者: 土家 由岐雄, 武部 本一郎
タイトル: かわいそうなぞう
  ---------------------------------------------------------------------------- 第18回三島由紀夫賞候補作品   5月17日受賞作決定予定 ・「悪意の手記」 中村文則 「新潮」2004年5月号 ・「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 本谷有希子 「群像」2004年12月号 ・「クレーターのほとりで」 青木淳悟 「新潮」2004年10月号 ・「六○○○度の愛」 鹿島田真希 「新潮」2004年2月号 ・ 「となり町戦争」 三崎亜記 ・「明るい夜」 黒川創 「文學界」2005年4月号 第18回 山本周五郎賞候補作品  5月17日受賞作決定予定 ・ 「チルドレン」 伊坂幸太郎 ・ 「私が語りはじめた彼は」 三浦しをん ・ 「明日の記憶」 荻原 浩 ・ 「ナラタージュ」 島本理生 ・ 「君たちに明日はない」 垣根涼介