takam16の本の棚
です。バーチャルですが......

 さて、最近街をブラブラうろついていると、デジカメでいろいろな風景を撮って
いる方の姿をしばしば見つける。
すると思案するのである。


さては..... ブログに更新する気か、おぬし。

だってそうだろう? 人の顔写真や観光風景を撮るのはまだしも、
向けるカメラの角度が奇妙だ。
あまりにも上空に向けすぎていれば

「澄みわたった空、きれいだな~。」

とでも書くのかと予想する。

また、あまりにも地面に向きすぎていれば

「雨風にもめげず、必死で生きている雑草。私も頑張らなくっちゃ!」

という文章を想像する。

朝日や夕日を眺めていると、

「ああ、どれほど多くの人がその光景にカメラを向けているのだ?」

と自然に思い浮かぶ。けっこう現実的な考えの人間かと少し自分で自分の
性格を評価してしまう。良くも悪くもだ。


例えば、図書館で本を読みながらいろいろとメモっている人がいるとしよう。


おぬし、書評でも書くのか? 

肩を叩いて尋ねたくなるときがある。
しかし、それには躊躇する。自分も時々やっているかもしれないからだ。

行き交う人々みんながブログをやっているような気がする。
相手も同じことを考えているのだろうか....

ふふふふ。


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 次期直木賞の候補作、並びに受賞作の選考は1月に行われる。
今日は10月30日。のんびり構えていればいいさと思いきや、
そうも言っていられない。

というのも、次期直木賞候補作の対象作品というのは
2005年6月から11月までに発表・刊行された中から選ばれる。
夏休みの宿題や試験勉強を直前になってスパートをかける輩もしばしば
見られ、自分もその一味であったことが今となっては懐かしいのであるが、
そういうにっちもさっちも行かなくなる前にしっかりと勉強というものは
しておくものだ。

それに習い、直木賞予想の傾向と対策も早めにしっかりと練りたいと思う。


とりあえず、過去の記事で述べたことをおさらいしよう。 



過去20年に文藝春秋社が候補作に選ばれる確率  100%



文藝春秋社が直木賞を受賞する確率は
過去20年間で 57.5%
過去10年間で 50%
過去5年間で   80%


文藝春秋社から2度候補作として選出されながら、受賞できなかった作家が
同じ、あるいは別の出版社からまたまた選出された場合、受賞できる確率
過去20年間で 22%
過去10年間で  0%
過去5年間で    0%


と、文藝春秋の身内の賞である直木賞の受賞データに焦点を当ててきたが、
今回は別の出版社についても調べてみようといろいろ試みた結果、面白いデータ
が表れた。紹介しよう。


それはズバリ、

「恐るべし!! 講談社のパワー」

である。

実際には決して講談社の作品が多く直木賞を受賞しているわけではない。

過去20年間の受賞回数は7回で8作品。(96回直木賞は講談社が2作品受賞)
過去10年間では3回。
最近5年間においては ゼロ である。

では、いったいどこにそんなパワーが存在するのか。

それは、作家が直木賞の候補作としてはじめて選ばれた作品はどこの出版社であるか
に注目する必要がある。そしてその注目が講談社というわけだ。

以下に列挙する。なお、データは過去20年間(94回~133回)に限定している。

  94回  志水辰夫   「背いて故郷」
  94回  山崎光夫   「サイレント・サウスポー」
  96回  常盤新平   「遠いアメリカ」
  97回  高橋義夫   「闇の葬列」
  98回  堀和久     「大久保長安」
  99回  藤堂志津子 「マドンナのごとく」
101回  多島斗志之 「密約幻書」
104回  出久根達郎 「無明の蝶」
110回  佐藤雅美   「恵比寿屋喜兵衛手控え」
112回  池宮彰一郎 「高杉晋作」
114回  藤原伊織   「テロリストのパラソル」
115回  浅田次郎   「蒼穹の昴」
118回  桐野夏生   「OUT」
119回  乙川優三郎 「喜知次」
119回  重松清     「定年ゴジラ」
122回  福井晴敏   「亡国のイージス」
123回  金城一紀   「GO」
125回  奥田英朗   「邪魔」

これらの作品はすべて講談社の作品かつ、直木賞初選出の作品である。
色分けの意味は

黒字 → 後に直木賞作家になれず
青字 → 後に直木賞作家になる
赤字 → この作品(つまり初選出)で直木賞作家になる

である。

過去20年間では、確率 61.1% (該当作品18作中)
過去10年間では  確率 87.5% (該当作品8作中)
過去5年間では    確率 100%    (該当作品は1つしかない)


文藝春秋と比較してみよう。講談社の場合と同じ条件で

過去20年間では 確率 42.4%  (該当作品33作中)
過去10年間では 確率 27.2%  (該当作品21作中)
過去5年間では   確率 60%      (該当作品10作中)


侮れない数字である。


ただし、ある作家AがいたとしてそのAが3度受賞候補になった場合、
2度目、あるいは3度目に講談社の作品として選出された時は
大して魅力的な数字はない。
あくまでも初選出が講談社の場合がポイントである。
その条件であるならば、その後他の出版社、例えば
文藝春秋、新潮社、集英社での受賞でもよいし、同じく講談社からの
受賞も十分ありえる。

今回の紹介データは未来の直木賞作家を探すのに適した数字であると
して理解していただければ助かる。

そして、このパターンにうまく引っかかる作家が1人いる。

福井晴敏氏。

122回に講談社より「亡国のイージス」で初選出。
132回にも同じ講談社でより「6ステイン」で選出。

現在は刊行の話はまだ聞いていないが、もし選出される作品があれば
間違いなく有力候補となると信じている。


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ここ数日はカゼで鼻水をすすりながらの毎日であるが、どうやら腹の具合も
ちょいと悪いようだ。

たまらず正露丸に手を出したところ、

「takam16さん、正露丸臭い~。」

と言われた。
正露丸を飲んだことと、みかんを食べたこと、この2つは
すぐに人にバレるものだ。
両方やったらどんな臭いを発射するのか....。
腹を下してみかんはないだろうと皆は思うだろうが、今度やってみることにする。